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PSDとは

周期性同期性放電(periodic synchronous discharge:PSD)は、広範囲に脳が障害された時に
出現する脳波で、急性ないしは亜急性の高度脳症を示唆する所見です。

PSDが出現する病態

①Creutzfeldt-Jakob病

②低酸素脳症(心停止からの蘇生後など)

③肝性脳症

④亜急性硬化性全脳炎

⑤ミオクローヌスてんかん

その他アルツハイマー病や多発性脳腫瘍でも陽性になることがあります。予後不良であることが
大半です。 

Creutzfeldt-Jakob病とPSD

PSD陽性となるPSDは孤発性であることが多く、遺伝性プリオン病の一部ではPSDを認めません。
孤発性CJDは高齢発症することが多く、50代での発症は稀とされます。

PSDの脳波所見

1Hzの頻度で全般性に全誘導に出現する周期性同期性放電を認める

脳波所見は、高電位の鋭波(頻度が1番高い)、棘波、鋭徐波または棘徐波の複合波が広汎性に左右
同期して周期的に出現します。周期は短周期(1秒前後)と長周期(1~数秒)に分けられ,短周
期の代表的な疾患としてはCreutzfeldt-Jakob病や低酸素脳症が、長周期の代表的な疾患には亜
急性硬化性全脳炎があげられます.

投稿者

古田 夏海

群馬県高崎市「ふるた内科脳神経内科クリニック」で脳神経内科・内科の診療を行っています。

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