目次

ジストニアとは

ジストニアは目的を持った動きをしようとすると、筋肉に余分な力が持続性に入ってしまいその動きが出来ない(ねじれてしまうなど)(ジストニア運動)、体幹や上・下肢の姿勢が異常になってしまう(ジストニア姿勢)、また異常な動きが入ってしまうというものです。

ジストニアには様々な原因がありますが、小児期に発症する遺伝性進行性のジストニアがあり、瀬川病として知られています。

瀬川病とは

瀬川病の病因遺伝子はGCH-1遺伝子(GTPシクロヒドロラーゼ1)である浸透率の低い常染色体性優性遺伝形式をとり、 女性優位に発症します。孤発例も認めます。黒質線条体ドパミン神経系終末部のドパミン欠乏による固縮型筋緊張異常によるジストニア姿勢およびジストニア運動を主症状とします黒質線条体終末部チロシン水酸化酵素(TH)活性低下がドパミン低下の主因となります。

小児で発症した場合と成人で発症した場合の経過が異なることが知られています(経過が違う理由は明らかではありません。)

Frontiers in Parkinson Disease 10(4): 179-189, 2017より引用

小児発症例では、典型例はおおよそ6歳で発症して(1-11歳発症)、主に下肢優位の姿勢ジストニアを示します。動作ジストニアは遅れて発症します。手の振戦は10歳以後、斜頸・書痙は成人以後にみられます。

また,成人発症例では、同じ遺伝子異常の同一家系内でも、書痙やパーキンソニズムがみられ
ます。症状の日内変動は、小児期では著明ですが年齢が長ずるに従い目立たなくなります。

Frontiers in Parkinson Disease 10(4): 179-189, 2017より引用

治療

L-dopaが著効します

投稿者

古田 夏海

群馬県高崎市「ふるた内科脳神経内科クリニック」で脳神経内科・内科の診療を行っています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です