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粘液腫とは

粘液腫は原発性心臓腫瘍(0.02%の発生頻度)のうち最も頻度が高く、多くは左心房に発生します。良性腫瘍であり、30-60代に発生することが多いです。
発熱、関節痛などの非特異症状や塞栓症がみられます。

診断

心臓超音波検査で、心腔内の可動性のボール状腫瘤として検出されます。必ずしも経食道検査を行う必要はありません。

Neurosurgical Emergency 24(2): 185-189, 2019より引用

粘液腫の多くは有茎性で、付着部は心房中隔の卵窩付近が多いです。血栓や他の心臓腫瘤が心房に茎を持つことはまれなため、付着部の確認は鑑別上有用です。

症状

症例の1/3ほどに塞栓症が発症します。
粘液腫塞栓が起こった脳動脈末梢枝に、粘液腫組織が脳動脈壁に浸潤して多発性紡錘状動脈瘤を形成することがあります(腫瘍塞栓による血管脆弱化)。
粘液腫は僧帽弁口に陥入して僧帽弁狭窄症様の症状を呈する事があります。

治療

外科的治療(開心術)を行います。

投稿者

古田 夏海

群馬県高崎市「ふるた内科脳神経内科クリニック」で脳神経内科・内科の診療を行っています。

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