CGRPは血管を拡張させ片頭痛を惹起する大元の神経伝達物質

片頭痛発作中が起こると、血中および唾液中のCGRPレベルが上昇し、非発作時には低下することが確認されています。CGRPは三叉神経に存在する神経伝達物質です。三叉神経からCGRPが過剰に放出されると、血管が急速に拡張します(CGRPの働き=血管拡張)。その結果血管周辺の組織に炎症が起こり、頭痛が発現するとされています。
CGRPを低下させることは抗片頭痛効果を有することが以前より示唆されてきました。

片頭痛の重症化を防ぐには

片頭痛の治療において重要なのは、何より発作回数を減らすことが重要です。

ひどい片頭痛では、薬物の乱用(使用過多)や、中枢感作が生じることによる難治化につながることがあります。そうなると既存の片頭痛薬の効果は限定的となります

ガルカネズマブ投与で片頭痛発症が減少

ガルカネズマブ(エムガルティ)はCGRP に選択的な結合親和性を有し、三叉神経から放出されたCGRPが受容体と結合する前に阻害するCGRP阻害作用)ことを作用機序とするヒト化抗CGRPモノクローナル抗体です。半減期は一ヶ月と従来薬と比較して非常に長いのも特徴です。

ガルカネズマブは初回に2本(240ml)、2カ月目から1ヵ月ごとに1本(120ml)皮下投与を行います。

臨床治験(CGAW/CONQUER試験)において、ガルカネズマブ投与群では1ヵ月当たりの片頭痛発症日数が4.1日減少し、投与1週間目から片頭痛日数が有意に低下していました。

1ヵ月当たりの片頭痛日数が50%以上減少した患者割合は49.8%と、約半数の症例で片頭痛が半分になっているという結果です。

副作用

最も多くみられた副作用は注射部位紅斑で14.8%に生じ、多くが投与当日に発現しました。

注意

適応は従来の片頭痛治療を行っても効果が無い症例に限られます。まずはバルプロ酸・プロプラノロールなど従来の予防薬をまずは試してみることが重要です。

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