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パーキンソン病の手の震え(振戦:tremor)は通常安静時にみられます。

振戦は骨格筋の規則的かつ律動的な反復運動により生ずる異常運動です。静止時に見られるのが特徴で、4-6Hzで左右差を持って観察されます。丸薬を丸めているような指の動き(pill rolling)が特徴で、精神的緊張、対側の随意運動、歩行などで振戦は増強し観察されやすくなります。

姿勢時(上肢を挙上したとき)にもみられ、その場合、姿勢を取らせた後、数秒~十数秒の潜時をもって出現するのが特徴です。(re-emergent tremor)

re-emergent trenorとは

パーキンソン病の手のふるえは、手を前に上げると普通は止まるのですが、10 秒程度止まったあと次第に激しくふるえる方がいらっしゃいます。このようなふるえが re-emergent tremorです。

姿勢をとることにより安静時振戦が再びでてくる(re-emergent)振戦(tremor)という意味です。

安静時にふるえるが何かやると止まるタイプのふるえは、パーキンソン病以外の病気でもでることがありますが、re-emergent tremor はほとんどパーキンソン病のふるえと考えられます。

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投稿者

古田 夏海

群馬県高崎市「ふるた内科脳神経内科クリニック」で脳神経内科・内科の診療を行っています。

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