目次

SARA

小脳性運動失調の重症度評価はThe Scale for the Assessment and Rating of Ataxia(SARA)などの臨床症状に基づいた評価スケールを用いてなされています。

小脳性運動失調の重症度や治療効果を評価する指標として、これまでInternational Cooperative Ataxia Rating Scale(ICARS)が広く用いられてきました。ICARSは信頼性が高く、有用な小脳性運動失調の評価法ですが、評価項目が19項目と多く繁雑でした。

 2006年に新しい小脳性運動失調の評価方法として、半定量的な評価スケールであるSARAが推奨されました。SARAは全8項目(歩行,立位,坐位,言語障害,指追い試験,鼻指試験,手の回内回外運動,踵すね試験)とICARSに比べて評価項目が少なく,施行時間が4分程度と短く簡便なスケールです。スコアが大きい方が症状が悪くなります

5-12点 軽症 13-18中等症 19-40点重症 18点くらいから一気にADLが落ちると言われます

SARAが15点未満であるとADLはほぼ自立しているが、15点を超えるとADLに支障が出はじめ、
20点を超えるとほぼ例外なくADLに介助を要します。

FIM

FIM(Functional Independence Measure)はADLの能力評価として、日常生活のスケールとして用いられています。FIMは18項目、各1~7点です。スコアが大きい方がADLが自立しています。

患者さんが自分だけで動作を行っている場合は、7・6点、 介助者がいるか5~1点になります。

完全に自立していれば7点、介助者が必要でなく補助具の使用または安全性の配慮が必要であれば6点、介助者が必要で監視・準備・助言のみであれば5点、監視・準備・助言だけではなくさらに介助が必要であれば4点以下となります。4点は介助量25%未満、3点は介助量50%未満、2点は介助量75%未満、1点は介助量75%以上となります.

投稿者

古田 夏海

群馬県高崎市「ふるた内科脳神経内科クリニック」で脳神経内科・内科の診療を行っています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です