目次
NOは強力な血管拡張物質
一酸化窒素(NO)は血管内皮細胞由来の強力な血管拡張物質として知られています。
狭心症の治療薬に用いられる硝酸薬の化学構造は「- NO」を結合しており、血管平滑筋細胞内で代謝され、一酸化窒素(NO)として血管拡張作用を示します。投与量が少ないと静脈を拡張し、投与量が多いと動脈と静脈の両方を拡張します。
二酸化炭素(CO2)も血管を拡張させる
CO2やアセタゾラミドは血管拡張刺激の作用があります。
(水素イオン増加により脳血管が拡張されると考えられています)
過呼吸では血中二酸化炭素濃度が減少するので、脳血管が収縮します。
参考:血管を収縮させる物質
トロンボキサンA2(TXA2)
血小板凝集に伴って血小板より放出され、強力な血小板凝集作用と平滑筋収縮作用を有します。
血小板ではTXA2合成酵素が多く存在します。
なお、プロスタグランジンI2(PGI2)は血管内皮から産生され血小板凝集抑制作用および血管平滑筋弛緩による血管拡張作用を有します。
セロトニン
消化管と血小板に高濃度に存在するモノアミン神経伝達物質の一つであり、血管収縮作用があります。