目次
てんかん発作について
てんかんとは、神経細胞が過剰に興奮し、神経症状を発作性にきたす疾患です。意識消失(意識が遠くなる)・全身のけいれん・体の一部分が勝手に動くなどの多彩な発作時症候をきたします。
てんかんは、1,000人あたり6~8人が罹患しているといわれており、最も多い神経疾患の1つです。発症年齢は乳幼児と高齢者に多い特徴があります。6~7割の患者は抗てんかん薬で発作を抑制することが可能ですが、残りの患者さんは薬剤抵抗性といわれています。
2017年ILAEのてんかん新分類
最新の国際抗てんかん連盟の発作型分類は「①焦点起始発作 ②全般起始発作 ③起始不明発作」のいずれかに分類されます。
最新の国際抗てんかん連盟の発作型分類では、焦点性発作は意識減損の有無と運動症状で始まるかどうかで分類されます。
意識減損をともなわないものは意識保持焦点発作(従来の単純部分発作に相当)、焦点性で意識障害をともなう発作は意識減損焦点発作とよばれます(従来の複雑部分発作に相当)。
いわゆる二次性全般化は、全般発作と混同しやすいため、焦点起始両側強直間代発作とよばれるようになりました。
全般性発作も、運動症状が主かそうでないかにより分類されます。
従来の「複雑部分発作」などの用語も実臨床ではよく使用されているので注意が必要です。