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慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)とは

CKD(慢性腎臓病)とは、腎臓の働き(GFR=糸球体濾過量)が健康な人の60%以下に低下する(GFRが60mℓ/分/1.73㎡未満)か、あるいはタンパク尿が出るといった腎臓の異常が続く状態を言います。
年をとると腎機能は低下していき、高齢者になるほどCKDが多くなります

患者さんは1,330万人(20歳以上の成人の8人に1人)いると考えられています。
放置すると透析療法や腎臓移植が必要になることがあります。

CKDの重症度分類

CKDでは腎臓の機能を以下の様な5段階のステージ(病期)に分けてとらえ、そのステージに応じた診療計画を立てていきます。

CKD患者における食事療法

CKD 患者においては進行予防・合併症予防(糖尿病、高血圧症、心血管疾患などさまざまな生活習慣病の管理)のために食事療法が重要です。

特に蛋白質に関しては、過剰摂取により糸球体過剰濾過が促進されたり、代謝産物が尿毒症物質とし
て蓄積したりするため、蛋白質の摂取制限が行われます。

多量の水分摂取は推奨されず、カリウムの摂取制限はG3b以降に推奨されます。
食塩はステージに関わらず、3g以上6g未満が推奨されます。

過度な蛋白質制限はフレイル・サルコペニアを引き起こす可能性が有り、全身状態を総合的に判断し食事療法を実施する必要があります。

参考文献

慢性腎臓病に対する食事療法基準2014 年版.日本腎臓学会編 日腎会誌 56:553‒599, 2014.

投稿者

古田 夏海

群馬県高崎市「ふるた内科脳神経内科クリニック」で脳神経内科・内科の診療を行っています。

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