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原因
脳動脈解離は外傷性と非外傷性に大別されます。非外傷性に分類されるものでも、非常に軽
微な外傷を契機に発症する場合もあります。頚部への鈍的外傷、物理的な頚部への負荷(さまざまなスポーツや、ストレッチ、カイロプラティックによる頚部伸展)が重要ですが、日常動作のなかでの咳、くしゃみ、鼻かみ、首の回転、不自然な姿勢などが誘因となる場合があります。こうした軽微な機転においても、動脈が伸展され血管内膜に亀裂が生じて解離に至る場合があると考えられています。
若年性脳梗塞の原因として重要です。
症状
疼痛のみ、脳梗塞合併、クモ膜下出血合併と大きく3つの臨床像を呈します。後頚部~後頭部痛を呈することが多いです。
疼痛は頚部の回旋で増悪しない点が筋骨格系と異なります。
多くの場合、疼痛から神経症状出現まで時間差がある点がポイントです。
疼痛から数日後に神経症状を伴うことが一般的です。最長で14日間とされます。
神経所見は小脳障害、Wallenberg症候群が多いです。
検査
頭部MRIでpearl and string sign(真腔に狭窄と拡張の所見)や亜急性期のMRIT1強調画像で高信号(壁在血栓を示唆する)を認めれば診断的です。
MRAでBPAS(=血管外径を描出)とMRA所見に差を認めると椎骨動脈解離を疑うヒントとなります。