ITB (IntraThecal Baclofen therapy)

バクロフェン持続髄注療法(ITB療法)はボツリヌス毒素筋注療法(BTX)とともに薬剤でコントロール不能な筋緊張亢進(痙縮)に対する治療法です。ITB療法は本邦では2006年に従来の治療法で十分コントロールできない重度痙縮に対し保険適応が認可されました。

痙縮は中枢神経障害による重度の痙性麻痺、すなわち一次運動ニューロンが二次運動ニューロンを抑制できなくなることによって発生する筋肉の過緊張です。筋緊張亢進のため、筋の伸展反射がごく軽微な皮膚への接触程度でも発生する状態です。

バクロフェンは、中枢神経系の抑制性伝達物質であるGABA の誘導体で、GABAB 受容体のアゴニストです。脊髄後角部を中心に存在する GABA ニューロンに作用し、末梢からの Ia 線維を求心路とする脊髄の単シナプス反射および多シナプス反射の両方を抑制することで抗痙縮作用、鎮痛作用を示します。

バクロフェンを腹壁に留置されたリザーバー内に充填し(植込み型持続注入ポンプを設置)、カテーテルを通して脊髄くも膜下腔に持続注入します。

対象となる疾患

痙縮の原因は問わないのですが、脊髄損傷、脳性麻痺、外傷性脳損傷、脳血管障害が主なもの
であり、遺伝性痙性対麻痺(HSP)は 2014年で50 名程度です。

遺伝性痙性対麻痺に対するITB療法はまだエビデンスが乏しく、テスト段階や導入直後は一時的に症状が改善しても、一年くらいで元に戻ってしまうこともあります。

参考文献

https://www.neurology-jp.org/Journal/public_pdf/054121018.pdf#search=’ITB+%E5%AE%B6%E6%97%8F%E6%80%A7%E7%97%99%E6%80%A7%E5%AF%BE%E9%BA%BB%E7%97%BA’

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