病型から考える脳梗塞治療

適切な治療方針の決定のため、発症機序に基づいた脳梗塞の病型診断は重要です。

脳梗塞の病型分類には、米国 国立神経疾患・脳卒中研究所のNINDSが発表した脳血管疾患第Ⅲ版や、TOASTという臨床試験で用いられた分類が広く用いられています。

両者の病型の呼称には多少の違いがありますが、NINDS分類では脳梗塞を①発症機序(血栓性・塞栓性・血行力学性)および②臨床病型(心原性脳塞栓症、アテローム血栓性脳梗塞、ラクナ梗塞、その他の脳梗塞)に分類しています。

TOAST分類は、脳梗塞の各病型について比較的明確な診断基準を示した分類です。例えば、大血管アテローム硬化(NINDSのアテローム血栓性脳梗塞に該当)は主幹動脈の50%以上の狭窄があることが必須です。

また、明らかな塞栓源や主幹動脈病変がなく、直径1.5cmを超える穿通枝領域の梗塞Branch atheromatous disease : BAD)に該当する病変が原因不明に分類されてしまうという問題点も指摘されています。

同じく原因不明に分類される脳梗塞のうち、塞栓性機序によると考えられるものはESUS(embolic stroke of undetermined source)と呼ばれます。

ESUSと診断される患者には一定の割合で心房細動が存在すると考えられています。

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投稿者

古田 夏海

群馬県内の総合病院で脳神経内科医として勤務しています。

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