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嗜銀顆粒病または嗜銀顆粒球性認知症とは

嗜銀顆粒性認知症(argyrophilic grain/ Grain dementia)は、嗜銀顆粒というまがたま型の構造物が大脳の神経細胞に沈着することで脳の萎縮および認知症が起こる病気です。高齢者の5-10%と比較的多くみられるとされます。

特徴は

高齢発症であること

②初発は物忘れの症例が多いが、アルツハイマー病の症例と比べて、頑固さや怒りっぽさなどの前頭葉症状があること

進行は緩徐で、長期間軽度認知機能障害に留まり日常生活動作も保たれる傾向があること

④塩酸ドネペジル内服の効果は限定的であること

ということがあげられます。

嗜銀顆粒球認知症の画像所見

MRIでは、側頭葉内側面(迂回回)の萎縮が特徴であり、海馬扁桃核に左右差を伴う萎縮を認めます。

SPECTでも側頭葉内側部に限局した、左右差のある血流低下がみられることがあります。

投稿者

古田 夏海

群馬県高崎市「ふるた内科脳神経内科クリニック」で脳神経内科・内科の診療を行っています。

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