Susac症候群とは(3徴)

Susac症候群は脳症網膜動脈分枝閉塞症(branch retinal artery occlusion:BRAO)難聴の三徴からなる疾患です。Susac症候群は若い女性に多くみられ、男女比は1:3.5です。発症年齢は8-65歳と幅がありますが、多くは16-40歳です。
発症機序は自己免疫性の血管内皮細胞障害と考えられています。
脳症の多くは激しい頭痛で始まり(約80%)、行動異常、進行性の認知障害、アパシーなど精神症状がみられます。脳症状に続いて難聴、耳鳴、めまい、視覚障害が出現します。
網膜動脈分枝閉塞症は、内皮細胞障害の結果生じる網膜動脈の分枝の閉塞です。確定には蛍光眼底造影が有用です。

Susac症候群の発症機序

本症の原因として免疫介在性の微小血管の内皮障害説が有力です。微小血管の狭小化から閉塞に至り、白質・灰白質と網膜蝸牛の微小梗塞が生じます。

MRI所見→脳梁・深部白質病変

日本臨床2015 73(7)718より

脳梁病変は本疾患ではすべての症例で認められ、中心部に「snowballs」と形容される多発性の
小病変がみられます。これは脳梁の中心部の微小梗塞です(T2強調画像・FLAIR画像の矢
状断画像で特徴的)。また直線状の病変がみられ「spokes([車輪の]スポーク)」と呼ばれます。

髄液所見

髄液検査では中等度のタンパク増加がみられます。また、リンパ球増多は約半数の症例でみられ
ます。まれにオリゴクローナルバンド陽性例、IgG index増加例があるため、髄液所見のみで
は多発性硬化症との鑑別は困難です。

治療/予後

ステロイドが奏功します。
Susac症候群は2-4年の経過で自然軽快する例が多いですが、再発する場合もしばしばみられます。
また、てんかん・認知症・視力障害・聴覚障害の後遺症を残す場合があります。脳症の後遺症は60-70%の症例でみられ、認知症が多いです。眼症状は寛解する傾向がありますが難聴は重篤で、回復に乏しく、補聴器や人工内耳が必要なこともあります。

参考文献

日本臨牀 73(増刊号7): 716-721, 2015

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投稿者

古田 夏海

群馬県内の総合病院で脳神経内科医として勤務しています。

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